「オジサン×少女」にハズレなし!『アジョシ』
こんにちは、キーノです。
今回は、やっと観ました『アジョシ』!
イ・ジョンボム監督、2010年の韓国映画で、これほど有名作にも関わらず何故か今まで後回しにしておりました。
結果、最高潮に面白かったです!
アジョシ、アジョシ、アジョシ…口にしたくなるタイトルですね。
主人公の役名?とか思ってましたが、韓国語で「おじさん」という意味なんですね。勉強になりました。
やはり「オジサン×少女」映画にハズレなしでしょうか。
あらすじ
元特殊部隊員のテシク(ウォンビン)は、ある事故をきっかけに一人で質屋を営みながらひっそりと暮らしていた。
彼を唯一慕うのは隣に住む少女ソミ。しかしある日、ソミの母親が麻薬事件に関わっていたことで、彼女も闇組織にさらわれてしまう。
ソミを救うためテシクは一人、敵のアジトに乗り込むのだが…
親子の愛情、ロマンスの香り
第一に、「オジサン×少女」の肝は「親子関係の成就」ですね。
大抵、少女サイドは家庭に問題があって親の愛を受けずに育つ、そしてオジサン側も過去のトラウマなんかで悩んでいたりすることほぼ100%です。
そこで2人が出会い難を乗り越えていくことで親子としての愛情が生まれます。
『96時間』は元から親子設定ですが、『ペーパームーン』はその代表ですね。まあ『ペーパームーン』の2人は現実世界で親子ですが…
ところがそれだけがメリットなら、「オジサン×少年」で事足ります。
『パーフェクト・ワールド』なんかモロです。
ところが「オジサン×少女」になると、途端にロマンスの匂いが漂い始めます。
これが第二の魅力ですかね。
「凶暴な純愛」をテーマにした『レオン』はその手の大傑作。
ただ『シベールの日曜日』になると、もはや恋愛がメインとなっています。
本作『アジョシ』は基本的に親子の愛情が基軸となっていますが、ロマンスの匂いも若干しますね。
寝てるテシクにこっそりマニキュアをするソミ。それが左手の薬指だったり。
こんなところから匂います。
全然関係ありませんが、ギリシア神話によると左手の薬指にだけ心臓に繋がる太い血管が通っているとか。
なので結婚指輪は、お互いの心と心を永遠に繋いでおくため左手の薬指にするらしいです。
こうした「美女と野獣」テイストのロマンスも「オジサン×少女」モノに欠かせない要素かもしれません。
カタルシスのオンパレード
実は激強だった主人公モノならではの「スカッとポイント」が満載でした。
やはり特筆すべきは、主演ウォンビンさんのバトルシーン。
二階の窓ガラスをバシャーンと割って飛び降りるシーンとか、狭まいトイレでの格闘シーンは完全に『ボーン・シリーズ』のそれ。
しかしスカッとできるのは、最高の敵キャラあってのもの。
本作の敵、マンソク兄弟の極悪非道ぶりがとても良かった!
マンソク弟は城田優さんを貧相にしてヘビっぽくした感じ。
マンソク兄は「乳首ドリルすんのかい」に似てる感じ。
どっちも最高に憎たらしい!
特に弟のやられっぷりは爽快極まれり。
椅子に縛り付けられて、太ももにハンドガン型の釘をバスンバスン!でギィヤァ〜!と叫ぶ。
『96時間』でも電極さしてビリビリやってましたが、太ももは拷問の王道なのでしょうか。
それから、砂時計式「死へのカウントダウン」!あれだけ悪いことしたので、銃で簡単にスパンッとやられずに安心でした。
乳首ドリル兄もテシクをキレさせるのが上手いですね。観た方はご存知と思いますが、あの残虐なボーリング・コロコロのシーン。
泣き崩れたウォンビンが何て言うかと思ったら…
「虫歯は何本ある?」
観てる僕も「へっ?」てなりましたね。つづけて「オレは質屋だから金歯は買い取るが、それ以外はそぼろ状態にしたる!(大意です)」とかって。
…こわいこわい。
やはり「オジサン」と「少女」の化学反応は素晴らしいですね。
他に
『タクシードライバー』
『ハミングバード』
『ビューティフル・デイ』
『ロスト・チルドレン』
『マイ・ボディガード』
『イコライザー』etc
逆に「オバサン×少年」なら『グロリア』が最高ですかね。
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