キネマ・ジャングル

国・年代・ジャンルを問わず、心に響いた作品について呟いてみる映画ブログです。

ホークス監督の魅せ方が光る傑作!『リオ・ブラボー』

こんにちは、キーノです。

 

今回は、西部劇のマスターピース『リオ・ブラボー』!

 

巨匠ハワード・ホークス監督、1959年の言わずと知れた西部劇の名作ですね。

 

4人vs悪党一味!

この面白さ、まさにブラボーです。

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Credit:Amazon.co.jp

 あらすじ

メキシコ国境の町リオ・ブラボー。保安官のチャンス(ジョン・ウェイン)は、ならず者ジョーを殺人の容疑で逮捕する。
しかしジョーの兄バーデッド率いる一味に町を取り囲まれ、孤立無援の状態に。村人も怯えて誰もチャンスの味方につこうとしない。
彼の味方はアル中のデュード(ディーン・マーティン)、片足が不自由なスタンピー老(ウォルター・ブレナン)、そして通りがかった早撃ちの若者コロラド(リッキー・ネルソン)のみ。
4人はガンマンの誇りをかけて一味と対決する!

 

魅せ方がサイレント芸術!

初めて観たとき、まず出だしの素晴らしさに驚きました。

 

なんと冒頭始まって数分間、会話がまったく無いのです。「サイレントですか、これは?」と独りごちたのを今でも覚えています。

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Credit:youtube

セリフの代わりとなるのは、もちろん人物の動きと表情。

 

酒場にて、アル中のデュード

「ノド渇いた〜、酒飲みたいなぁ。でも金がねぇ〜」

それに気づいたカウンターの男

「どうした?ヘッ、金がねえのか。そらやるよ。」とコインを放り投げてくる。

「おっ、拾おっかな〜」と思っていたら、保安官チャンスが、「やめとけ意地汚い」と諭す。

 

これすべてセリフじゃなくて、演者の動きだけで分からせてしまうのです!

 

ハワード・ホークス監督、やはり天才なんですね〜。

 

ワンシーンで性格丸わかり!

また劇中でもっとも印象的かつ魅力的な歌のセッション・シーン。有名ですね。

 

ここも歌の楽しさと同時に、誰がどういう人柄なのか一目で分かるようになってます。

 

彼らが歌うのは『ライフルと愛馬』そして『シンディ』。こちらです。

 

youtu.be

 

もう「この時間よ、永遠に続け」ですね。

 

風来坊然とした「デュード」

俺にも歌えるやつを!と注文をつける「スタンピー老」

何でもそつなくこなす「コロラド」

輪に入ろうとせず、後ろでみんなを見守る「チャンス」

 

歌のシーンだけで、「この人シャイだな」とか「何でも出来るな〜」とか分かってしまいます。

 

もちろんそれ以前に、歌手であるディーン・マーティンとリッキー・ネルソンの歌うま披露シーンという目的はあると思いますが…

 

それでもこの辺りの天才的手腕、ホークス監督光ってますね〜

 

 

他の決闘シーンやダイナマイトどんどんシーンも言わずもがな最高です!

 

死ぬまでにあと何回観れるのでしょうか。3ヶ月ごとには観返しておきたいマスタピースです。